いろいろ特集記事

森の休日社
井上憲司 
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    井上憲司さん(インド古典音楽・ワールドミュージック)

    シタール奏者

    祝(数年前からは現地での演奏時インドの新聞各紙に
    「kenji inoueは、ついにインドの著名なシタール奏者とひけをとらないまでになった」
    と書かれるように)


     初めの頃は太っていましたが、
    近年ぐ〜んと、やせられました。
    ハデな旋律楽器の演奏者ですが、ジミな性格の方のような気がします。
    外見は地味派手な感じ。(どうでもいいか、そんなこと....)

    ワールドミュ−ジックでもいろいろ素晴らしい活動をされていますが、
    北海道へはインド古典の演奏に来ています。
    これまでインド等国内外各地で公演し続けてきた素晴らしい演奏家ですが。

    が、しかしなぜか北海道の舞台では、
    「いじめに合う」ことも結構ある人だなぁ、という印象があります。
    インド古典という特殊なジャンルのせいもあり。

    そもそも北海道って、内地のメジャーなミュージシャン達に嫌がる人多い位
    観客の反応が良くない土地だそうです。(偏見も多いと思いたいですね。
    多分北海道人は本州人に比べて反応もぶっきらぼうに思われやすく、
    だから誤解されやすいのかも)

    井上さんも別に何も悪いことしてないのに、時々突然....嫌な目にあうことがある。
    でもいつも嫌なことあっても、がんばって演奏を続け、
    終了後もつとめてなごやかに、黙々と仕事して帰っていきますね。

    総じて地道にコツコツやる人、という印象。

    (但し「いじめに合う」のは時々で、あとはみんな井上さんの来道を心待ちにする
    温かい井上さんの大ファンばかりです)

    本州で大きな舞台の時近くで見たら、
    自分の爪を演奏のために3cm位伸ばしていた。
    (ネイルアートと縁のない、むき出しの生爪)
    なりふり構わず......。

    インド古典を世界に広めたビートルズのジョージ・ハリソン氏が亡くなった時、
    しばらく舞台の上でも一人で黒い服を着続け喪に服していた。

    井上さんはインドのシタール奏者ニキル・ベナルジー氏を崇拝しているのですが、
    古典を知ったのはジョージ・ハリソンがきっかけだったと前にどこかの
    インタビューで話していたことがありました。

    普通そういうことは恥ずかしがってしない気がするのだけど、
    井上さんは意地になってしていたのかもしれない。

    その時々の演奏によって「 官能・ 神聖・ 躍動・ 神秘 」と
    昔から、さまざまな人に評されてきた井上さんの演奏ですが、

    近年さらに演奏がすごくなり、演奏の幅も広がり、
    シタールの素晴らしさをいつも教えてくれます。

    今、一般客席に分かる範囲でも10種類以上の演奏の仕方があります。
    どれもぞれぞれに素晴らしいです。 

    編集部Aにとって井上さんの音楽は救世主」だった

    他に突発性難聴が彼の演奏で治癒した人もいます。
    が、別に薬用の楽曲でなく副産物というかたまたま
    そういう巡り合わせに。



    おてんき参照 Link
    ザンギートメーラ
    感想集
    ・インド古典音楽
    ・演奏の聴こえ方
    ・ワールドミュージック

    2009年3月

    インド古典のシタール奏者で、ワールドミュージックの
    井上憲司氏が昨年秋から二枚の新しいCDを出しています。
    インド古典の「Kirwani」。CDでも、
    その良さが沢山伝わってくる録音した。
    玉の音色、玉のシタールでした。

    ワールドミュージックの「LIVE AND THEN」のジャケットの裏の
    井上氏の写真を見て、私は驚きました。
    昔、井上氏は太っていましたが、数年前からやせて、
    驚いたことがあります。

    しかし今回驚いたのはそのことでなく
    (でもまたちょっぴりリバウンドしてるかも?)、

    うっすらと顔に黒っぽく変色した部分があったからです。
    そんなに濃い訳ではないのですが。
    実は、風のたよりに、その原因らしいことを去年から知っていました。

    まだ治っていないのかもしれない。
    どこかで良い治療をしてくれる所を見つけて、
    一日も早く完全に治ること祈るしかありません。

    インド各地の新聞も絶賛した井上氏のシタール。
    昔、大阪のインド大使館の記念式典の舞台で、
    インドの大使が井上氏に懇意に話しかけていたのを、見たことがあります。

    芸術には昔から、「不幸のしずく」という言葉がありますね。
    音楽でも絵画でも何でも。不幸なアーティストが、
    素晴らしい芸術を残すという。それには幸せなアーティストはかなわない、
    というような妙な説が。

    今度の井上氏の「Kirwani」のCDを聴くと、
    何だかその言葉を思い出してしまいますが、

    でも素晴らしいアーティストで、幸せで、
    恵まれた環境を生かして沢山の良い活動ができた人だっていますよね。

    新しく挑戦という訳ではありませんが、
    井上氏には公私ともに幸せになってもらって、
    「幸せのしずく」というような素晴らしい活動を
    沢山してほしいなぁ、と思います。
    (私の勝手な願望ですが)

    .....まあ、こういうのは私の主観の産物で、
    音楽自体には幸せも不幸もないですが。

    北海道の小さなライブハウスでいじめのような目にあったり、
    マイナー音楽なため客数がとても少なかったりする会場で、
    それでもめげずに一生懸命活動する井上氏を観て来たので、
    井上氏の幸せを願いたくなるのかもしれないですね。

    音楽より、人間として楽しく幸せに
    生きられることが大事だと思います。

    井上憲司HP

    2010年12月

     2010年12月にNHK BS2でシタール奏者の井上憲司氏がテレビ出演
    していました。

    井上憲司氏はインドにおいて、2009年、最優秀演奏技術賞をシタール演奏で受賞。
    外国人初の快挙だそうです。
    (外国人を評価してくれるインドの懐の深さにも感謝ですね)

    インドの新聞では、けっこう前から「kenji inoueは、ついにインドの著名なシタール奏者に
    ひけをとらないまでになった」と書いて頂けるようになってきていましたが、
    今度のことは、井上さんも感無量、極まったと思います。

    今回は、演奏だけでなく、いろいろ特集して頂いていました。
    前にブログで「不幸のしずく」と書いたこともありましたが、
    生きていると、こうやって報われることもあるのですね。

    テレビにも井上さんの指にめりこんだ、
    弦の痛そうな跡が映っていました。

    他民族音楽は、音楽の中で最も評価されにくい、
    フィールドだと思います。
    でもテレビに映っていた、あの純朴で気真面目な表情の
    若い頃の井上さんは、
    そんなこときっと何も考えられず、ただひたすらシタールの練習にのめり込んでいった
    のだと思います。

    http://www.morino-kyu.com/ouennsiteimasu.html

    市場でも評価されにくい音楽だから、
    それこそ昔のマハラジャみたいな
    理解して、サポートしてくれる多くの方たちの力なしに、古典楽器、民族楽器、
    他民族音楽のミュージシャンの活動はむずかしいと思います。

    マハラジャごっこ

    http://www.morino-kyu.com/maharazya.html

    昔、テレビでスイスのヨーデル音楽で最高の評価を得た日本人がいたという番組を観たことがあります。
    インド古典とはまた違う音楽ですが、やはりちょっとづつ、ちょっとづつ
    国境を越える日本人がいるのは、素晴らしいことだと思います。

    いろいろな、素晴らしい他民族音楽のミュージシャンの方々が、
    井上さんを突破口、一つのきっかけとして、また良い方向へ動いて
    いけるような気がして、二重に嬉しいことだと思いました。

    で、ライブの音はデジタルで完全には再生できないので、
    CDや映像等、あまり期待できないと常日頃思っていました。

    でもやはりテレビは技術的に、少しづつレベルアップしてきている
    のでしょうか。
    今回の番組の演奏かなり良かったと思いました。
    前に「題名のない音楽会」での演奏の時も思いましたが、
    またライブにない、別な種類の良さ、感動もあるんだと思えました。
    何でも頭から決めつけたら、ツマラないですよね。

    こういう番組に、これからも出演させてもらえたら、
    沢山の理解者、ファンも増えるかも?と思ったり。

    観てない人は、誰か録画持ってないかしら?
    番組は以下でした。
    NHKならでわの凝った、ためになる、それでいて面白い番組。


    2010/12/11(土) 22:00〜22:59
    BS2 『どれみふぁワンダーランド』
    「匠の技」にシタール奏者、
    井上憲司 登場!!
    出演:宮川彬良、戸田恵子、
    RAG FAIR 他

    ライブの時の話しで、よく聞きましたが、
    井上さんは、昔から釣りに夢中です。
    音楽の仕事がないときは、気持がすぐそっちへ行くカンジが。

    インド古典は自然を題材にした音楽だし、ワールドミュージックの方
    の井上さんの曲の題材も、そういうのがほとんどです。

    釣りは最初、音楽に関係ない趣味なのかと思っていましたが、
    作詞作曲、プロデュースも含めて、音楽を離れた自然の中に
    いることも、決して無関係でないのかもしれないと思いました。

    あと携帯カメラですが、井上さんの写真とてもいいです。
    自分のサイトの中のブログに、沢山アップされています。
    ここにも多くの自然が。

    ま、音楽の、自然の、と無理に関連づけなくても、
    なぜか釣りが好きな男の人は多いですね。

    でも、その大事な時間も、今の健康状態には良いことではないと
    思うし、インドの風土も(最近の近代化はめざましいけど)...。

    井上さんは、釣りに行くのをやめようとしないのです。

    2011年3月8日
    8年間の禁欲の後に...。

     3月8日、8年間の禁欲の後に、憧れの音金で
    井上憲司氏のインド古典ライブを聴きました。

    東日本大震災の数日前のライブでした。
    何となく8年ぶりに行ったのでした。
    そのあと3月11日。
    100日以上経った今でも、
    日本中がまだショックから立ち直れていないし
    被災地の方々はまだまだひどい状況。
    今、書こうとしたのですが、
    残ったメモのぐちゃぐちゃの字は、
    もう自分でもよく分からなくなっていました。
    ごめんなさい。(これは震災のせいでないです)

    夜中のラーガ。
    ライブも暗くなってからだったので、眠りの静かなイメージが。

    でも井上氏のインド古典演奏って、時々、私の期待、予想を
    裏切るから...。

    遅くまで騒ぐような集まりだって人間の夜ですよね。
    夜のにぎやかさ。

    そして眠っても、意識は消えていても、
    寝てる人間の体内で行われる、自己修復の時間。
    官能的なアーラープ。

    会場でちょっとご挨拶しただけなので、よく分からないけど、
    客席から見ると、今までで一番体楽でなさそうに見えました。
    でも演奏はパワーアップしてて。

    この曲、井上さんが完璧なコンディションかというとそうでないと。
    でも演奏の仕方がすごく魅力あるので、
    全体としても素晴らしいと思いました。

    次の曲
    はじめ、音楽が会場いっぱいに広がって、会場の空気を動かして、
    振動するから、思わず天井を見たり、私にも響いて、
    自分の体にも共鳴して、中でうねるカンジで。
    (音量が大きいというのでは、ありません)

    クライマックスが近づくと、
    その音楽が井上さんのコントロール下に
    全く入ってしまって。
    間は空きましたが、今まで聴いてきて、こんなになってるとは。
    一曲目もすごく良かったけど、二曲目で井上さんは
    私が知ってる井上さんというミュージシャンより、もっとずっと.....。

    隠していたのか?と思った程。
    でも、いつの間にか8年も経ってるから。

    こういう時、相方のタブラ奏者にも変化が来たりして、
    それぞれ独立した演奏家同士でもあった一曲目と打って変わって、
    顔の表情もパッと。

    吉見さんは添うように、添うように、一つになって、またこれが素晴らしかったんだな。
    ついに憧れの吉見さんのタブラを聴きました。
    初めて聴いた吉見さんは、(一曲目)個性的なタブラ演奏をしていました。

    大抵響くように演奏するように思うのですが、
    どっかで吉見さんは響きを抑えようとするカンジで、
    でも超素早いのでそれでもたつく訳でなく、
    シタールとこういう合い方もあるんだなぁ、と思った。

    古典のツアーは、100人入るときもあれば、
    少ないときもあるそうです。
    たくさんの演奏家とユニット経験してきた吉見さんは
    独特の考え方の
    持ち主で、

    ツアーで回るとき、自分の相方と一緒に行動せず、
    なるべく食事も何も別行動するそうです。旅行というのは仲良くても、
    ちょっとした諍いが起きやすいし、
    そうやってまさかの感情的な悪影響が演奏にかかることを防止し、
    舞台での演奏に臨むそうです。

    醒めた人間観と、音楽、音楽のパートナーに対する、
    それだけに賭ける強い気持ち。

    胃のせいで食べれるものが限られましたが、ネパールティーおいしかったし、
    フードメニュー、飲み物もいろいろ。
    もう行きたい、行きたいという積年の思い、ライブハウス音金に
    やっといけました。

    うれしい。
    田舎ものらしく、照明器具や、音響装置、壁の絵、何を見ても驚き、オーナーご夫妻に優しくして頂きました。

    最後の曲が終わったら、いつものようにすぐ会場を後にしましたが、
    来てよかったなぁ、と思いました。

    次はいつ行けるか分からないけど、事情が許せばまた、度々聴きたいと
    思っています。(現実は、なかなか....)

    音や金時

    http://www2.u-netsurf.ne.jp/~otokin/

    吉見征樹氏サイト
    http://sound.jp/tablin/index.html


    井上憲司氏サイト
    http://www.kenjiinoue.com/

    (C)

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